丹波 哲郎さん 俳優

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1997年03月-月刊:介護ジャーナル掲載より

死は終りでなく新しい出発だ!あの世はもっと素晴らしい!!

煩悩に悩む私たちに「死を恐れるな!あの世はもっと素晴らしい!」と檄を飛ばし続ける霊界の宣伝マンこと丹波哲郎氏(当時74歳)。
丹波氏はいつも霊界の存在と命の永遠性を主張し、「死ぬのが楽しみだ」と言われるのだが、実はそれは、高齢化社会と言われる現代を生きるための、とっておきのアドバイスでもあった。老いについての、命についての、ユニークな考え方を、ご紹介する。

◎人間界において魂は修行をしているんだ

いいですか。魂はこの肉体の操縦士なんです。肉体を借りて、人間界においてわれわれの魂は修行をしているんです。
その修行期間は霊界からあらかじめ決められていて、その期間のことを寿命と言うんです。
年老いてくると、人には焦りというものが生まれます。
自分の命が尽きてしまうと思うから、時間的な余裕を失ってしまうんだな。しかし、なーんにも焦ることはない。
この肉体を離れて、霊界に行くだけのことなんだから。
僕は、霊界研究が深まれば深まるほど、死はすべての終りではなく、新しい出発なんだということに、ますます確信を持つようになった。
出発なんだから、誰も死を恐れる必要はないし、楽しみにすべきだと言ってもいい。
そう思うところに、心の余裕が生まれ、余裕が生まれれば、人のためになることを何かしようという気持ちも生まれてくる。
それが大事なんだな。生と死は、こうずーっと、そのまま続いているものなんだ。

◎あの世に持っていけるのは知識と愛だけ

注意しないといけないのは、あの世では魂の光によって位置付けられるということ。
魂の光というのは、愛です。それも自己愛ではなく他人に対する愛。
この世でどれほど他人を愛したか。それが霊界での位置付けを決めるんです。
この世の生き方があの世での生き方を決めるのだということが分かれば、毎日の生き方が疎かにできなくなる。
「死んだらそれで終り」と思えば、生きているうちにしたい事をした方が得だということになるし、逆に他人のために尽くしたりするのは大損だということになります。しかし、死んでしまったら、10円たりともあの世には持って行けないんです。持って行けるのは、知識と愛だけです。
この単純なことを、なかなか人は理解しない。この事実を人類が知れば、人間界はそのまま天国になってしまうんだ。

◎僕は笑いながら死んでいくつもり

死後の世界を信じる信じないは、各人の自由。でも、信じない人にとっても、この世での生き方がとっても大切なことだということは変わりない。それが死を迎えるに当たっての心構えを大きく左右することは、間違いないんだから。
周囲から愛されながら生きてきた人と、疎まれ嫌われて生きてきた人とが同じわけがない。
人のために尽くして、人々から愛された人は、あの世に行っても幸せだし、人を愛さず、自分のためにだけ生きた人は、あの世に行ってもまた修行をしなければならない。
どちらが幸せかということは、言うまでもないことだな。
僕はね、みんなから愛されながら、明るく、楽しく死んでいきたい。
「お先に行ってるよー」という気分でね。笑いながら死んでいくつもりです。
介護ジャーナルの読者の皆さんも、ひとりでも多く、死というものへの恐怖心を取り除いて、正しい生き方をされ、豊かな人生を送られた後で、安らかに新しい旅路につかれることを、心から願っていますよ。